はじめに
うつ病で入院していたとき、時間はあるのに心も体も動かず、本を読む気力さえありませんでした。
でも、少しずつ気持ちが落ち着いてくると、物語の中に救われる瞬間がありました。
今回は、そんな私が入院中に読んで心を支えてくれた本をご紹介します。
どれもやさしく、静かに背中を押してくれるような本ばかりです。
① 余命10年|生きることの儚さと尊さ
映画化もされた人気作。
死を宣告された主人公が、日々の中に希望や喜びを見つけながら「生ききる」ことを描いています。
感情があふれて涙と鼻水が止まらないほどでしたが、不思議と悲観的にならず、人生を見つめ直す力をくれました。
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② そして、バトンは渡された|家族のカタチを考える物語
複雑な家庭環境の中で主人公が育ち、さまざまな「親」と関わりながら、自分なりの家族を築いていく物語。
瀬尾まいこさんの文章は優しくて、複雑さの中にあたたかさが滲みます。
「どんなカタチでも、愛があればそれでいい」と思える作品でした。
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③ ライオンのおやつ|死と向き合いながら生を味わう
ホスピスで過ごす最期の日々と、その中で出てくる「おやつ」の思い出。
重たいテーマのはずが、柔らかく包み込まれるような優しさがありました。
印象に残った一節:
「生まれることと亡くなることは背中合わせ。どっち側からドアを開けるかの違いだけです。」
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④ ねことじいちゃん|読むだけで癒される猫と島の暮らし
文章というより、ゆるい絵と物語で癒されたいときにぴったり。
心が疲れているとき、何も考えずにページをめくれるありがたさを感じました。
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⑤ お探し物は図書室まで|本がそっと人生を変えてくれる
司書さんが手渡す1冊の本から、人生が少しずつ変わっていく登場人物たち。
自分の気持ちを本が代弁してくれるような、不思議な読後感でした。
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⑥ 木曜日にはココアを|静かに心が温まる小さな奇跡
リレー形式で語られる小さな物語の連なりが、どこかでつながっていく感覚が心地よい作品。
「半世紀のロマンス」の章がお気に入りでした。
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⑦ コーヒーが冷めないうちに|過去と向き合い、前を向く
「ある条件を満たすと過去に戻れる喫茶店」が舞台。
後悔や大切な人との別れなど、誰もが抱える想いにそっと寄り添ってくれる本です。
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まとめ|心が疲れたときこそ、本の力を
どれも入院中の私をやさしく支えてくれた大切な本たちです。
うつ病闘病中は読書なんてできなくて当然です。
ふと何か読みたいなと思ったときに、
あなたの心にそっと寄り添ってくれる1冊が見つかりますように。
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