3月17日(治療初日)
ついにrTMS治療がスタートしました。正直、治療は激痛…!
でも、あの「死にたい気持ち」に比べたら、痛みは耐えられると感じました。
治療後、主治医と戻るとナースステーションの看護師さんたちが笑顔で迎えてくれました。
「大丈夫だった?」と真っ先に声をかけてくれて、涙が出そうに。
入院して以来、こんなに安心できる環境は初めてで、心が少し緩んだ気がしました。
3月18日
日替わりで担当してくれる看護師さん。
この日は香水が強めの男性看護師さんで(笑)、ちょっと笑ってしまった朝でした。
そんな何気ない笑いがあった一方で、
**「治療を受けているからには治らなきゃ」**というプレッシャーに少し疲れてきていました。
3月20日
寝る前に幻覚を見ることがありました。
リモコンの光が怖かったのですが、看護師さんがそれを隠してくれました。
「薬を増やすわけにはいかないけど、できる工夫を一緒に考えてくれる」
この姿勢に、本当に救われました。
3月23日
入院から2週間。すっかり病院の生活に慣れてきました。
唯一の不便は「出かけられないこと」くらい。
でもそのぶん、読書や折り紙など**“何もしない時間”の豊かさ**を感じるようになっていました。
3月26日
突然、睡眠がとれて食欲も出てきたのが驚き。
今まで何度も裏切られてきた体調の波が、少しずつ穏やかになってきている気がしました。
治療のおかげか、入院生活のおかげかはわかりません。
でも、こんなに穏やかに過ごせた日は久しぶりでした。
3月30日
昨日から急によく眠れたし、ご飯も食べられた。
朝ごはんもほぼ完食。ここまで体調に変化が出たのは初めてかもしれません。
でも、何度も体に裏切られてきた経験があるから、まだ手放しでは喜べない…。
でも確実に何かが変わってきている気がしました。
3月31日
シャバ(外の世界)の食べ物が恋しくなってきました。
スタバ飲みたい、マック食べたい!
病院の売店はカップラーメンとクロスワードの宝庫(笑)
でも、そんな**「欲」が出てきたこと自体が回復の証**かもしれません。
4月2日
入院してから、やっと親と面会ができました(リモート以外で初)。
お願いしていた差し入れも受け取れて、ちょっとホッとした日でした。
4月3日
食事がやけに美味しく感じる。
これは①病院食に慣れた、②治療の効果で食欲UP、③本当に美味しくなった(笑)…どれ?
でも、本を読んで涙が出たことに気づいて、ふと感情が戻ってきた自分に驚きました。
4月6日
入院して1ヶ月。治療はあと3週間。
主治医の評価では「3割の改善が見られる」とのこと。
でも正直、あまり実感はなくて…
「良くなった実感がないのに治療を続ける意味あるの?」と迷いも。
それでも「悪くなってはいない」し、このままゆっくり進めばいいと信じるしかない。
4月7日
夜は相変わらず眠れないけど、最近の楽しみはディズニーの閉園BGMを聴くこと。
数年前まで、あれは「現実に戻る音」だったけど、
今では「明日も生きてていい音」になっている。
4月13日
最近、SNSに投稿したくなるような出来事もなく、
**「おばあちゃんの日常かな?」**と思うような静かな毎日。
今の自分には、心が穏やかになる柔らかい本のチョイスがちょうどよく感じます。
4月16日
今日の目標はただひとつ。
「頑張りすぎない」。それだけ。
最近は、静かにレタリング(手書き文字アート)をしています。
4月18日
今日は折り紙をやりすぎて疲れるほど折った。
「私、どこを目指してるんだろう?」と我に返る(笑)
ふと上からドンドン音がして「誰か?」と思ったら、
窓を叩いてたのは閉鎖病棟の患者さんらしき人。
お辞儀したら、笑ってくれました。小さな交流にほっこり。
4月20日
久しぶりに高校の友達から連絡がきた。
何年も前の私を、楽しい記憶と一緒に思い出してくれたみたい。
病気や入院生活で、どこかで**「自分は意味のない存在なのでは」と感じていたけど、
こんなふうに誰かの記憶の中に私がいることが嬉しかった**。
4月23日
くっそ落ち込むことがあった。
「稼いでもないのにお金だけ使って生きてる」って言ったら、
看護師さんが、
「身体に不自由があっても、病気があっても、
命は自分のもので、自分が愛してあげなきゃダメなのよ。」
って。
自分の存在価値って、自分で認めていいんだな。
4月25日
入院生活が板についてきて、
夢の中でも入院してるし、好きなメニューが出た日は素直に喜んでる自分がいる(笑)
4月27日
rTMS治療、全行程終了。
4月29日
心理士さんからの検査結果:
- 治療前 … 20点(重症)
- 3週間後 … 14点(中等症)
- 6週間後 … 16点(中等症)
点数的には少し戻ってしまったけど、気持ち的には3週間前より良い。
自分が「重症のうつ病」だったことを改めて知って、
「そりゃこんなに辛いわけだ…」と初めて自分を納得させることができた。
最後に
rTMS治療がすべてを治す“魔法”ではないことは最初からわかっていた。でも、苦しみの底にいた私が「変化のきっかけ」を掴めたのは、確かにこの入院生活と治療のおかげだったと思う。
入院して治療を受けられたこと、支えてくれた人たち、同じように苦しむ人たちとの出会い――すべてに感謝しています。
これからまた、ゆっくり、自分の人生を取り戻していきます。
※これは当時のInstagram投稿を再編成したものです。
詳しい日記版も公開予定です。
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入院中の相棒はこちら。ノイズキャンセリングが素晴らしい。
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