【体験記③】うつ病休職中にやってよかったこと・やらなきゃよかったこと|復職準備と休職のふりかえり

うつ病体験記

はじめに:この記事は休職記録の完結編です

この記事は、1年10ヶ月のうつ病休職を経験した私の体験記【第3回・最終編】です。

これまでの記事では、月ごとの感情の波や体調の変化を記録してきましたが、今回は「休職中にやってよかったこと・やらなきゃよかったこと」そして「復職に向けて意識したこと」をまとめます。

同じように「今休職中だけど、どう過ごしたらいいかわからない」「復職が不安」という方に、少しでも参考になればうれしいです。


やってよかったこと7つ

1. 大人の塗り絵(スクラッチアート)

繊細な作業が集中を促してくれて、考えすぎる時間を減らしてくれました。
絵を完成させる達成感もあり、自己肯定感の回復にもつながった気がします。

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2. 読書や映画を観る

頭を空っぽにして、他の世界に入り込める時間。
重い本ばかり読んでしまう時期もありましたが、それでも「自分の感情を整理するきっかけ」になりました。


3. SNS・LINEを全削除して、情報と人間関係から離れた

人の近況を見るだけで落ち込んでしまうことが増えたので、完全にSNS断ちをしました。
思ったよりストレスが減り、「比べなくていい」という感覚を持てたのが大きかったです。


4. 日記を1行でも書き続けた

毎日書けなくても、「今日死にたいと思った」「カレーを食べた」など、一言でも残していました。
休職が長期になると、「前はどうだったっけ?」と感覚がぼやけてしまうので、自分の記録は財産になりました。


5. メルカリをはじめて断捨離+少しの収入に

過去のものを整理したい気持ちから、メルカリに挑戦。
「外出+写真撮影+出品+発送」が1つのリズムになり、月3〜5万円の収入にもなりました。


6. 会いたい人にだけ会った(気を遣わない相手)

無理に友達全員と会わなくてOK。
本当に安心できる人とだけ短時間会うことで、「孤独がまぎれる時間」をつくれました。


7. 何もしない時間を「自分に必要なこと」と認めた

主治医にも何度も言われた言葉。
「寝ててもいい」「起きれなくてもいい」「生きてるだけでいい」
これを受け入れるのが一番むずかしかったけれど、一番大事だったと思います。


やらなきゃよかったこと6つ

1. 結婚式に参加する(回復前)

お祝いしたい気持ちはあったけれど、環境も人も刺激が強すぎました。
帰ってきて何日も寝込み、「自分は何もできない」と落ち込むきっかけに。
休職中は「断る勇気」も回復の一歩だと思います。


2. なかなか会わない人と会う

「久しぶり!元気そうじゃん!」の一言が、うつ状態のときには本当に苦痛でした。
相手に悪気はなくても、今の自分を説明するのもつらくて、心が削られてしまいました。


3. 職場の人に会う/連絡を取る

「職場近くに行くだけでもダメだった」というのが本音です。
復職のプレッシャーが大きすぎて、顔を思い出すだけで寝込む時期もありました。


4. 人の相談にのる/心配しすぎる

自分のことでいっぱいいっぱいな時期に、つい人の悩みを聞いてしまい、心を持っていかれることがありました。
休職中は「自分本位でいい」と何度も言い聞かせました。


5. 恋愛のことを考える

体調が安定していない時期に、恋愛感情が入り込むとブレやすくなりました。
失恋や関係のもつれが、症状を一気に悪化させてしまったと思います。


6. 回復前の旅行・予定を入れる

「行きたい!」と思っても、体と心が追いつかないと、結局ドタキャン→自己否定という流れに。
特に電車移動や人混みは、思っている以上に負荷がかかっていました。


復職に向けてやったこと

● 職場の門にタッチして帰る「リハビリ外出」

いきなり復職するのは怖すぎたので、まずは「職場の近くまで行って帰る」ことから始めました。
最初は1歩でも駅から出られたらOK。
「門にタッチして帰る」という小さな達成を繰り返しました。


● 朝起きて図書館に行くだけの目標設定

「働かなきゃいけない」という目標を一旦手放して、「朝家を出る」「図書館に行く」など行動レベルを細かく分解
小さな成功を積み重ねていくことで、少しずつ体が慣れていきました。


● いざという時のために「辞めてもいい」と思うようにした

復職するとなった時、「いつでも辞めてもいい」と思えるようになったのが一番の転機かもしれません。
それまでは「頑張らなきゃ」と自分を追い詰めてばかり。
「途中で辞めても大丈夫」という感覚を持てたことで、気持ちが少しラクになりました。


まとめ:休職は人生の夏休みだった?

「休職って何すればいいの?」「休むってどういうこと?」
最初はそんなふうに思っていました。

私は頑張ることが当たり前で、休み方を知らなかったんだと思います。
休むことにも勇気がいるし、周囲の目も気になるし、自分自身の罪悪感とも闘いました。

でも今では、休職中のすべての経験が「自分を取り戻すための時間」だったと感じています。

うつ病になったことは一生誇れることではないけれど、
あの時きちんと「立ち止まった」ことは、自分を救う選択だったと思います。


次回予告

このシリーズでは、今後も以下のような記事を予定しています:

  • 自力で申請した障害年金の詳細な流れ
  • 就労移行支援に通った体験談
  • rTMS治療・カウンセリング・入院生活のリアル
  • 回復期の婚活とパート勤務の今

「自分もそうだった」「少し希望が見えた」
そう思ってくださる方がいたら、これ以上に嬉しいことはありません。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。


▶︎【前回の記事はこちら】
【体験記②】うつ病で1年10ヶ月休職した記録|9ヶ月目からの感情の波と回復の兆し
https://rtms-utsu.com/●●(中編記事URL)

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